猫の難病、乳び胸。
連休最終日の昨夜、猫の【たんぽぽ】が持病発作で倒れました。
すぐに掛かり付けの獣医さんの携帯に電話したのですが、
その日は遠方の実家に帰っており、すぐには帰れないとの回答。
どうしようかと悩んでいると、
連休中でも対応してくれる【犬猫救急センター】を紹介して頂けました。
その病院は隣りの市にあり、車で30分程掛かります。
でも【猫の難病】と言われる病気なので、獣医さんから
「様子を見ないで、すぐ連れて行って下さい。」と助言され、
大急ぎで紹介された病院に向かいました。
(掛かり付けの獣医さんからは、「異変があったら夜中でも電話下さい。」と、
いつもありがたい対応をして頂いています。)
愛猫たんぽぽは、8年前に我が家にやって来ました。
いわゆる【野良猫】なんですが、まだ生後2ヶ月程度の子猫でした。
我が家の財政からペットを飼うなどと言う選択肢は無かったのですが、
ある日、交通事故でボロボロになって現れたんです。
びっくりした私達は、すぐ近所の獣医さんに連れて行き、
結局我が家で保護する(飼う)事となりました。
猫は1回のお産で数匹の子猫を出産します。
親猫はその中に生まれながら病気を持っていたり、
未熟だったりする子猫がいると分かると、捨ててしまうみたいです。
(野生の世界はキビシイ!)
我が家のたんぽぽは、まさにその状態だったみたいです。
とっても愛らしく賢い猫だったので、すぐに我が家のアイドルとなりました。
しかししばらくすると色んな病気が出て来ます。
交通事故による左前足の障害は別として、
下部尿路の病気【ストルバイト尿石症】や、
お腹の中に虫がわく【猫回虫】と次々掛かります。
そして3年前、最悪の病気【乳び胸(にゅうびきょう)】を発症します。
乳び胸は「乳び」という体液が肺の中に溜まり、
放っておけば呼吸が出来なくなって死んでしまう病気です。
(陸地で溺死するって事です。)
はっきりとした治療法の無い難病で、唯一あるのが【手術】です。
ただ成功率は50%程度で、胸を開けても患部が見つからなければ、
そのままインオペするしかない程、難しい手術だそうです。
また手術中に死んでしまう事もよくあり、
たんぽぽの様な病弱な猫には手術は無理なんです。
そこで私達は常に睡眠中の呼吸を観察し、1分間に30回を超える様になったら、
すぐ病院に行ってレントゲン検査をして貰います。
もし乳びが溜まっていれば注射器で抜き取るんです。
それ以外にもネットで血管を丈夫にする人間用サプリ【ルチン】を
飲ませると効果があると知り、毎日2度の餌に混ぜて与え続けました。
効果は半年後に現れました。
最初の頃は毎週乳びを抜いていましたが、半年を過ぎる頃から2週間に1回、
1年後には1ヶ月に1回となり、最近では3ヶ月に1回まで回復しています。
(1回の治療費はレントゲン込みで、11,000円です。
長女の大学入学と重なり、飼い主の方が死にそうでした。)
今回の発作の原因は私です。
玄関の網戸をちゃんと締めなかった為、たんぽぽが外に出てしまったんです。
するとそこには私のストーカー猫、オス野良猫の【ハウ】がいたんです。
(私の事が大好きな猫で、車庫で作業をしているとずっとそばで見ています。)
大人しい猫なんですが、そこはオス猫。
箱入り娘(完全室内飼育です)のたんぽぽを見て、
「ハウハウ!」と近寄って行きました。
(ハウハウ鳴くから、私がハウと名付けました。…笑)
驚いたたんぽぽは10m程全力疾走した為、発作を起こしてしまいました。
(激しい動きや伸びをしても、運が悪いと死んでしまう病気です。)
アスファルトの上を走った事の無い猫なので、前後の爪がもげて血だらけです。
今回初めて休日の救急センターに行ったのですが、
すでに息をしていない小型犬や、動けなくなってしまった大型犬が担ぎ込まれて来ました。
息をしていなかった小型犬は、15分以上心臓マッサージをしても戻りませんでした。
飼い主さんは大泣きして叫んでいました。
「長生きは難しい。」と獣医さんから宣告されているたんぽぽです。
ひと事ではないので、夫婦でもらい泣きしてしまいました。
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