安価な2ストオイル選び方。

2021年12月4日

こんにちは、フクタロウです。
今回はもう一度【2ストオイルの選び方】について書いてみます。

以前「2ストオイルの選び方」というタイトルでブログアップした記事が、事のほかみなさんに読んで頂いており、「これでは内容的に問題があるぞ!」と反省しました。
(ただ単にホームセンターの安物オイルを物色しただけの記事でした。…反省!)2ストオイルの選び方。

そこで今回はちゃんとオイルの成分を考えながら、フクタロウなりに検証してみようかと思います。

まず最初にご訪問頂いた方々の知りたかった「安物2ストオイルを使っても焼き付かないの?」と言う疑問ですが、私の考えとしては、
「普通に使う分には安物オイルでも問題ありません。ただ高回転を多用する人は添加剤【ポリブデン】が大量に入っていない事を確認してからご使用下さい。」
と言う事です。

じゃあポリブデンって何?って言うと、「排気煙を出し難くする消煙添加剤」の事です。
この添加剤はオイルと混ざると燃え易いので、マフラーからの白煙を消す目的で混ぜるのですが、粘度が高く潤滑性能が悪くなるのです。

ご存知かとは思いますが、2ストエンジンの混合気はオイルと混ざった状態で一旦クランク室に入ります。
そして燃焼室で爆発して排出されるのですが、大半のオイルはエンジン内の壁面に留まってしまいます

2ストオイルの最大の役目はピストン、シリンダー、クランクベアリング等を焼き付かせない事です。
だからエンジン内にオイルが留まる事自体は問題無いのですが、流動性の低いポリブデンがベアリング内に入ってしまうと、新しいオイルと入れ替わり難くなります
(お局様が辞めないせいで、かわいい新人女子社員が入社出来ないって事です。…失言でした。反省!)

古いオイルが溜まった状態で高回転を多用すれば、いずれはベアリングが焼き付いてしまいます。
仮にベアリングが焼き付かなくても、ベアリング磨耗でクランクがガタつけば、ピストンが均一に動かなくなり、焼き付く可能性もあります。
ポリブデンは金属の温度を上げると言われているので、それも原因のひとつかもしれません。)

だからポリブデンが入っている2ストオイルは避けた方が良いのです。
(カーボンによる閉塞性を考えると、初期性能を維持する為に全く入れない訳にはいかないそうです。)

ただ現在売られているほとんどのオイルには、成分表示がされていません。
そこでポリブデン有無の見分け方として、私なりに考えてみました。

① ノンスモークタイプと表示してあるオイルは避ける。
② 安いのにFD規格なのは、大量のポリブデンが入っている疑いがある。
③ 超高回転(10000rpm)で回るチェーンソーが「使用OK」と表示してあれば大丈夫でしょう。(?)

中にはそれとなく表示してある安物オイルもあります。

2ストオイルはFA~FDのJASO規格が表示されていますが、これは潤滑性能とはあまり関係ありません。

FA(今は販売されていません。)は、最低限の性能である事を示した表示です。
そのFAオイルに潤滑性と清浄性を加えたのがFB、FBから排気煙を減少させたのがFC、FCにより清浄性を増したのがFDです。(簡単に言えばこんな感じです。)
要するに潤滑性能の規格ではなく、【環境にどれだけ配慮したか】の表示なんです。(オートルーブの赤缶がFCで、青缶がFDなのはそういう事です。)

だからベアリングへの良し悪しだけだったら、FB規格で問題無い事になります。(そう簡単じゃないか。)

ついでに2ストオイルに入っている添加剤について簡単に書きます。

① 清浄剤     金属系部品をきれいにする。
② 分散剤     汚濁物質が固まるのを防ぐ。
③ 流動点降下剤  オイルが低温で固まらない様にする。(東仕様のオートルーブで有名。)
④ 消煙剤     排気煙を減らす。(先程のポリブデン。)
⑤ 希釈剤     ガソリンと混ざり易くさせる。(ケロシンを数%入れる。)
他にもあるかもしれませんが、こんな感じです。

次は潤滑性能の基本となる、オイルの基油(ベースオについて書きます。

2ストオイルに限らず、全てのオイルは基油と上記の添加剤で作られています。
そして基油にも規格(API)があります。(Ⅰ~Ⅴ)

Ⅰ  ミネラル油(鉱物油)
原油を精製しただけのオイル。安価だけど煙が多い。

Ⅱ  ハイドロクラッキング油(鉱物油)
ミネラル油をろ過して不純物を取り除いたオイル。

Ⅲ  VHVI (合成油)
ハイドロクラッキング油を化学的分解したオイル。カストロールが開発した高性能油。
鉱物油との説もあるが、モービルとの裁判で合成油判決を得た。

Ⅳ ポリアルファオレフィン(合成油)
PAO(パオ)と言われ、化学合成油の基となる。
原油→ナフサ→エチレン→αオレフィン→PAOと作る。

Ⅴ ポリオールエステル(合成油)
動植物の脂肪酸とアルコールを化合して作る人工油。潤滑性、溶解性に優れ、金属表面に結合する。
ただシールを傷めるので、旧車には不向き。高性能で高価。

これらの基油に添加剤をブレンドして作られたのが、市販の2ストオイルです。

しかし缶の表示を見ても、鉱物油か化学合成油、半化学合成油くらいしか解りません。
当たり前ですが、成分配合は【企業秘密】です。

そこで当初からの疑問、「ホームセンターの安物オイルはどれを選べば良いか?」を考えます。

安価で高回転までエンジンが回り、ベアリングの事だけを考えれば鉱物油なんですが、白煙が出てチャンバーにカーボンが溜まります。

性能だけで考えれば、最近評判のエステル系なんですが、値段が高過ぎます。(それにホームセンターでは扱っていません。…笑)

じゃあ間を取って半化学合成油という手もありますが、どんな配分で鉱物油と合成油が入っているのか解らないし、添加剤に関しては謎です。

要するに「性能は解らない!」という事です。(長文書いといてそれは無いだろう!)

参考までに300円弱でこんなオイルもありました。驚きのFC規格です。(結構入ってそうだな~。)

これも鉱物油でしたが、FD規格です。(絶対、大量投入だろ。)

頑張って安い鉱物油を探したのですが、鉱物油のFB規格は取り扱ってないみたいです。
(なんかオレっておかしな方向に向ってるなぁ~。…笑)

他にはスズキのCCISが鉱物油(FC)でしたが、有名なオイルで普通の価格なので却下します。
ただ現状ホームセンターで購入出来るポリブデン少量オイルは、CCIS位かもしれません。
(CCISは結構白煙が出た記憶があるから、あまり入っていないと判断しました。間違ってたらゴメンナサイ。)

結果として高回転まで回して乗るライダーは、安物オイルには手を出さない方が無難です。
(先回のブログと同じ、答えは「青缶買って下さい。」です。…笑)

ネットで調べたら、チェーンソー使用に耐えられるFBオイルを見つけました。
どうしてもと言うなら、自己責任でネット購入して下さい。(量が多過ぎるけど、…笑)

もし試してみるという方がいるのなら、FBクラスの鉱物油を上手に使う提案があります。
それはオイルの性能に頼るのではなく、乗り方で対処してはどうでしょうか。

鉱物油(ミネラル油)は、よく回るけど白煙やカーボンが多く出るのが欠点です。
不純物がカーボンとなって溜まるのは仕方ないので、定期的にマフラーを掃除するのです。(そこのあなた、面倒くさいって言わない。)

そして走行する時は、シリンダー容積以上の混合気を入れないアクセルワークを身に付けるのです。
加速する時、必要以上に混合気を入れても(ガバッとアクセルを開ける)、2ストの構造上マフラー側に抜けてしまうだけです。

シリンダー内に入った混合気が全て燃焼する様にじわ~っとアクセルを開ければ、白煙もカーボンも最小限の排出で済みます。
鉱物油の性能はVHVIで証明されているので、潤滑に関しても大丈夫なはずです。(コラ!合成油って言ってるだろ。…カストロール関係者談)

その状態で速く走れれば、オートバイにも環境にもお財布にも優しいライダーとなれるのです。(笑)

ちなみに先日何件かホームセンターを物色した時、オイル缶の裏側を見て益々混乱しました。
オートルーブスーパー(青缶)やCCISは【石油系炭化水素】と表示してあるのです。
(以前の記憶では青缶は半化学合成油、CCISは鉱物油だった様な…。?)

ネットで「石油系炭化水素」を調べた所、
「炭化水素の分類の一つで、ガソリン・重油・軽油など、石油に由来する製品に含まれる化合物のこと。
脂肪族に属する鎖式飽和炭化水素(パラフィン系炭化水素)が主であり、その他にオレフィン系、ナフテン系、芳香族系などの化合物が含まれる。」
とありました。

その他のオイルも【潤滑油基油・潤滑油添加剤】と表示されており、訳が解りません。
(メーカー同士で内容物が解らない様にしているのでしょうか?)
もっと勉強しないと、私の古い知識では理解出来ない状況です。

ここに書いた記事は、私の古い記憶を元とした主観です。
一応下調べはしましたが、鵜呑みにしないで下さい。

P.S
ブログ投稿後、鉱物油のFB規格で白煙が多く出る事で有名なオイルを思い出しました。
(以前はホームセンターでも取り扱っていたと思います。)
変わり者の多い、3気筒乗りが使っているとの噂もあります。(またまた失言でした。…反省!)
興味をお持ちになった方は、自己責任でご使用下さい。
「ジェンツ 2サイクルエンジンオイル 4L」