Zナナハン物語。

2020年2月29日

長女のビーノ(SA37J)で市内をツーリング(?)した時の事です。
同じ車線をゆっくり走る【カワサキZ900RS】と並びました。

新型カタナもそうですが、最近は昔流行ったオートバイのイメージを守りながら、
最新技術でニューモデルとして発売されている車両が人気みたいです。

「なんか懐かしいな~。」と眺めていました。(新型車ですが…。笑)

私が二十歳位の頃は、原型となった【カワサキ750RS(ゼッツー)】 が、
ちょうど初期型10年落ちとなり、タマ数の多かった人気車種だったせいもあり、
中古車価格は【ダラ安状態】でした。
(当時はなるべく大型車に乗らせない様にと免許改正があった為、
401cc以上のオートバイは中々買う人がいなかったんです。)

それどころか逆輸入されていたローソンレプリカ【Z1000R】なんて、
カワサキグリーンが不評で、半額で新車が叩き売りされていました。
(今では考えられませんが、本当の話です。)

だから国内でその後販売されたZ750FX-ⅡやⅢは、
もう目も当てられない程の高年式大安値で中古販売されます。
(デザイン性が良かったZ750FXだけが、かろうじてちょっと高値でした。)

そんなある日、私は街乗り用スクーターが欲しくて、
市内にある行き付けのバイク店に向かいました。

私  「大将!ホンダのDJ-1Lが欲しいから注文して。」
大将 「スクーターなんてやめて、これにしな!」
私  「え…。趣味じゃない。原付二種のスクーターが欲しい!」
大将 「あかん。これは軽量小型だから、スクーターの代わりになる!」
私  「はあ~?そんな訳ないでしょう。」

そこに置いてあったのは、
不人気で売れ残っていた中古の【カワサキZ750FX-Ⅲ】でした。

私はその頃、趣味でロードレースをしていた関係で、
街乗りに車検付きオートバイは財政的にキビシイ状況でした。
だから普段お世話になってはいましたが、丁重にお断りしました。
(DJ-1Lは50ccの車体に56ccのエンジンが載っていた、俊足原付二種です。)

大将 「解かった!じゃあ、新車のDJ1Lと同じ値段にする。持ってけ!」
私  「え~~!」
大将 「限定解除持ってるんだろ?たまにはナナハン乗ってみたら~。」
私  「…。」

レース資金を捻出する為に、普段は質素な倹約生活でした。
だから正直たまには見栄の張れる大型バイクが欲しいとは思っていました。
(まわりからは「限定解除しているのに250cc乗ってる。」って変わり者扱いです。)

私  「痛いとこ突いてくるなぁ~。」
大将 「車検もまだ長くあるよ。」
大将 「よし解かった。レース用のハイグリップタイヤ2本付ける!」
私  「はい。じゃあ…。」

という事で、原付買いに行ってナナハン買ってしまいました。
(それから車検が切れるまで、本当にスクーター代わりに使います。…笑)

このエンジンは少し前まで軽量俊足と言われた、
Z650FOUR(ザッパー)のエンジンをボアアップした物だったので、
「意外と走るかも?」とちょっと期待していました。

でもまあこんなもんでしょう。(私は根っからの2スト好きです。)

手放すまでの1年間(車検が切れるまで)、結構手を入れたのですが、
あまりワインディングには向かないオートバイでした。
(アイドリング時、エンジンがゴトゴトいうのも嫌でした。)

その後、Z750FX-Ⅲを下取りにして、今度は【ヤマハRZV500R】を購入します。

当時は取得の難しかった限定解除が必要な上、
不人気な中間排気量の2ストです。
これもまた【新車半額で叩き売り】されていました。

まあ、まともな値段で購入しないのは、今も昔も一緒ですね~。(笑)

P.S
その後RZV500Rは、富士のプロダクションレースで廃車となります。(涙)