さよなら、ゼロハン。
こんにちは、フクタロウです。
ついに新基準原付規制による国内50ccのバイク製造が、
今月2025年10月をもって終了となります。
2025年4月1日から新基準原付が始まり、
50ccしか乗れなかった原付免許で125cc以下の新原付車に乗れる事となりました。
ただ勘違いしてはいけないのは、
既存の黄色＆ピンクナンバーの原付二種（51～125cc）には乗れません。
最高出力が4.0kW(5.4ps)以下で、
今年の4月から作られた新原付基準（51～125cc)での原付一種しか当てはまりません。
（ナンバーの色は今まで通り、白色です。）
交通ルールも以前同様、
① 最高速度30km/h以下
② 3車線以上の交差点（右折車線含む）での二段階右折
③ 二人乗りの禁止
④ 最大積載重量30kg
今までの原付50ccと同じです。
私の様な80年代の原付ブームを経験した世代としては、
「5.4馬力しか出ないの？」なんて思ってしまいます。
当時は最高出力7.2馬力、最高速90km/h越なんて50ccもありました。
でも正直5馬力くらいの出力が、妥当な数値かもしれません。
今回の制度原因となったのは、2022年11月に施行された「EURO5（ユーロ5）」です。
小排気量での数値クリアは厳しく、今年まで特別に延長されていましたが、
期限内に対応策が見つからず、50ccバイクは無くなってしまいました。
日本独特の小排気量エンジン（50cc）では触媒温度が上がらないので、
排気をクリーンにするのが難しいそうです。
（新しく装置を開発作成すれば出来るのですが、元が取れないみたいです。）
50cc原付の良い所は、
① 値段が安い
② 軽量コンパクトな車体
③ 取り回しが楽で、置き場に困らない
④ 駐輪場に停めれた（今はダメです）
公共交通機関が周りに無かったり、金銭的な理由で車が持てなかったり、
坂道が多い地域での自転車は大変などの、色んな人の足として原付は便利でした。
これが新基準原付となると、上記良い点がすべて無くなってしまいます。
（値段が高くて大きな車体、取り回しも面倒で置き場所に困る）
世界的な環境問題に対応するのが目的なのは分かりますが、
庶民の気軽な足は無くなってしまいます。
国は電動自転車や電動バイクを推奨しているみたいですが、便利なんでしょうか。
私がまだ10代だった頃のお話です。（1975年～1980年位です。）
私達世代の中高校生にとって、原付はあこがれでした。
16歳になったら、原付免許が取れる。
16歳になったら、原付に乗ろう。
16歳になったら、自転車では行けなかった所まで行ってみよう。
そんなワクワクした気持ちでいっぱいでした。
そして16歳になった翌週、高校生になった少年は原付免許を取りました。
ただ免許は取れてもオートバイはありません。
月刊で発売されていたオートバイ専門誌を見ながら、
これに乗りたい、これを買う為にお金を貯めよう。
古い中古車ならもっと安く買えるぞ。…でも親や学校が許さない。
毎日毎日穴が開く程オートバイのカタログを見て、
近所の中古屋さんにあった一番安いポンコツを見に行き、
そして毎回諦めていました。
自宅には父親のスズキバンバンもありましたが、75ccだったので乗れません。
（夜中にこっそり乗って転倒、大変な事になりました。…反省！）
その後社会人だと嘘をついて県の免許試験場に通い、（当時高校生は学校に通報）
小型二輪免許を取得しましたが、以前の不祥事でバンバンは貸出不可！
結局高校卒業までに50ccを買えず、バンバンにも乗れませんでした。
（中型免許は高校卒業と共に取得しました。）
その後二十歳で限定解除をクリア。
中型から大型まで色んなオートバイに乗ったのですが、
何故かワクワクしないんです。
（欲しくて手に入らなかった物って、いくつになっても執着するのでしょうか？）
それから40数年、結局今でも原付に乗っています。（笑）
ここ25年間私が原付に乗り続けているのは、金銭的家庭の事情です。
（住宅ローンや子供達３人の学費捻出が主な理由です。）
ただ所有していた大型車を手放しても、それ程執着心はありませんでした。
逆に「また原付乗ったら楽しいかも？」
なんて昔みたいに、気持ちの高ぶりを期待したのです。
ゼロハンには夢があります。（昔は50ccをゼロハンって言ってました。）
もう少ししたら新車で原付は買えなくなります。
中古ならしばらく流通はありますが、近い将来絶滅必至です。
昔乗りたくても買えなかった原付、もう１台探してみようかな～。
P.S
我が家には４台の原付があります。
これ以上増えたら、もう私が絶滅させられそうです。