ジレラクロノ、エアエレメント交換。
おはようございます、フクタロウです。
今回の作業はジレラクロノの【エアエレメント交換】です。
先週、キャブレターのガソリン漏れを修理した時、
久しぶりにエアクリーナーボックスを開けてみました。
開けてビックリ玉手箱! 結構エレメントが汚れています。
(汚れていたと言うより、傷んでいました)
「先回交換したのは、いつだっけ?」
よくよく考えてみると、恐らく3年以上交換していません。
私の年間走行距離は「約600km」なので、使用距離的には問題ありませんが、
車庫に鎮座している間の時間が、エレメントを経年劣化させたと思われます。
「耐久性のある【パワーフィルター】にすれば?」とよく言われますが、
これはこれでセッティングが難しいのです。
特にクロノの様な最初から目一杯馬力の出ている小排気量オートバイでは、
セッティングが出なければ、パワーダウンやトルクの谷地獄となります。
という訳で、
先日アマゾンで購入した【激安!エアエレメント280円】に交換して行きます。
購入した激安エアエレメントを開封して最初に気付いたのは、
長年使い続けていたエレメントよりも、かなり【厚みが薄い】って事です。
私はグレーとイエローで二色になった【ターボフィルター】という商品を、
クロノの前に乗っていた「ジレラサトルノ」時代から愛用し続けていました。
(約25年前から使っていました)
「気に入った商品は複数買い!」という癖があるフクタロウなのですが、
さすがにターボフィルターの在庫はありません。
私の購入するエレメントは、どちらもハサミでカットして使いますが、
ターボフィルターの17mmに対して、激安!は10mm厚しかありませんでした。
最初は「2枚重ねにしようか?」とも考えましたが、
1枚でもエレメントを固定するプラ網がカタカタしなかったので止めます。
(それに2枚では空気の抵抗も大きくなりそうだし…。)
ところで私、この「エレメントを固定するプラ網」には苦い思い出があります。
30年以上前、まだ私がプロダクションレースに参加していた頃、
ノーマルのRZV500RでMCFAJの【スーパープロダクションレース】に出場した時です。
このレースはMFJのTT-F1と同じレギュレーションでしたが、
お金の無かった私は、タイヤをスリックに交換しただけでした。
ただ周りはすごいマシンばかりだったので、
チャンバーの仕切りをカットし、メインジェットを交換して、
輸出仕様のRD500LC(88PS)で対抗します。
(RZV500R用のチューニングパーツは、当時でも市販されていませんでした)
吸気に関しても、ノンフィルターにして少しでも馬力を上げたかったのですが、
データが無く、500ccフルパワーをセッティングする場所もありません。
そこでエアクリーナーボックス仕様のまま、
評判の良かったエレメントを取り付けて対応して行きます。
(RZV500Rはクリーナーボックスがカウルの固定部品を兼ねていたので、
強度的にも都合良かったのです)
レースなので、エレメントは毎回取り外しチェックします。簡単な作業です。
ある日の公式練習中、
ストレート全開時、いきなりエンジンが「バラバラバラ」とうなりました。
すぐさまクラッチを切ったのですが、
ピストンからクランクまで、アルゴン溶接状態に焼き付いたのです。
ピットに戻って(レッカーです…笑)調べてみると、
エアクリーナーボックス内のエレメントを固定する、
プラ網の固定方法が、間違っていました。
エレメントが吸気圧力で吸われても変形しない様に、
キャブレター側にこのプラ網はセットされているのですが、
クリーナボックスを開けたら、何故かエレメントの上にハメてあったのです。
当然エレメントは下に外れ、大量の空気が入り込み、
薄くなった混合気で直線全開した結果、焼き付いたという事です。
これは私の車両をレース前整備してくれた人の【凡ミス】ですが、
お互いに「手弁当」で協力してくれていたので、文句は言えません。
(最後に自己チェックしなかった私が悪いのです)
新車で(と言っても不人気半額!)購入したRZV500Rは廃車となり、
年齢的にも今後の生活を考え、最後のレースとなってしまいました。
この事は空気量の危険性を実感した出来事でした。
だからエアエレメントの取り付けに関しては充分に気を付けて来たのですが、
今回在庫として保管してあったエアクリーナーボックスを分解した所、
間違えていた事に再度気付きます。
なんとクロノのプラ網は、上下でエレメントを【最中合わせ】するのです。
私はクロノを中古購入した時から、
ずっと間違った方法でエレメントを取り付けていたのです。
(最初からひとつしか入っていなかった)
今回、ストックパーツとして中古購入した物を分解していなかったら、
今後も気付かなかったと思います。(驚!)
【悪夢再来】する所でした。(反省!)
ディスカッション
コメント一覧
挟み込んでセットするなんて初めて見ました。
内側にセットするのしか見たことありません。
しかし、エアーの吸込み量で焼き付くなんて2ストってシビアなんですね。
確かに2ストの純正エアクリを直キャブにしたり社外パワーフィルターにするとセッティングが出なくて苦労します。
挟み込むタイプは、私も初め見ました。ただ予備のクリーナーボックスも中古品なので、それが正しいのかは定かではありません。
RZVの焼き付きに関しては、他にも原因があります。それは直線で周りとのスピード差があり過ぎたので、少しでも各変速で引っ張ろうと、無理にオーバーレブさせていたからです。メーター読み200km/hの最高速ではどんどん抜かれ、イライラしてました。