ベスパ50S、燃料コック修理。

2021年5月11日

先週末、久しぶりに【ベスパ50S改】の修理をしました。

長いことガソリン入れっ放し状態だったので、頂いた時から問題有りの【燃料コック】です。
取り合えず使える様にと仮修理はしてあったのですが、
どういう訳かどの位置にコックを回してもリザーブになってしまうんです。(出るんならイイか…笑)

ちゃんとコックを分解して直せば問題ないのですが、
何故かベスパ・ビンテージシリーズの燃料コックは外から簡単には取り外せ無い様に作ってあります。
ガソリンタンクの入り口から専用工具を差し込まないと、中で固定されているナットが回せないのです。

当然それは特殊工具として販売されていますが…  結構高価なんです。
欧州スクーター部品を専門に扱っている【宇賀神商会】さんでは無料貸し出しもしているのですが、
なにせ出張が多くて自宅にほとんどいない自分としては安易(無責任)に借りる事も出来ません。

そこで工具を自作してみる事にしました。

[第1号工具]
32mmという大きいサイズのスパナなので、普通に切って加工しても給油口から入りません。
入った所でナットまわりのスペースが狭い為、スパナを噛ます事も出来ないのです。(下の左下イラストです。)
そこで薄手のスパナで隙間に入る様にサイズを切り合わせて溶接してみました。(上の写真 左です。)
力を掛けたら見事に真ん中から割れて、大失敗でした。(涙)

[第2号工具]
今度は1.6mmの鉄板を2枚重ねてスパナ型に折り重ね、溶接してみました。(上の写真 真ん中です。)
2枚程度では強度が足りず、鉄板が開いてしまい大失敗でした。(涙涙)

[第3号工具]
よーく考えてみれば、無理して中のナットを回さなくてもいいんです。
ナットを何かで押さえて固定し、回す作業は手の届くコックを外から回せば…。(もっと早く気付きなさい!)
30年位前から持っている【金ヤスリ】を突っ込んでやるとコレがバッチリでした。(上の写真 右側です。)
ついに大成功です。バンザ~イ!…でもなんかムナシイ。

取り外したコックを分解してみると内部はかなり汚れていました。(やっぱ分解しないとダメなんですね~!)
オン・オフ・リザーブを切り替える為の真鋳パイプが2本とも腐食し、穴が開いていました。
長いパイプが『オフ』で短いパイプが『オン』、底にある穴が『リザーブ』になる仕組みの様です。
(パイプが折れたり穴が開いていた為に、コックがどの位置でもリザーブ状態になっていたのです。)

本来なら新品の燃料コック(1,980円)に交換すべきなのですが、
貧乏性の私は車庫に余っていた【燃料ホース】を使って補修する事にしました。(下の右イラストです。)

結果は大成功でした。…セコイ!

耐油フューエルライン・ホース  愛知県  1,050円

ベスパ

Posted by フクタロウ