ジレラクロノのプラグギャップ調整。

2022年7月24日

こんにちは、フクタロウです。

お盆休みに入って毎日暑い日が続いていますが、
ライダーのみなさんは負けずにオートバイ乗っているでしょうか?
(私は盆栽ライダーなので乗ってません。…反省!)

さて今回の修理は、ジレラクロノの【プラグギャップ調整】です。

ツーリングが苦手な私ですが、先月は全行程180kmという長距離を完走しました。(笑)
その時乗っていたのがクロノなんですが、
5000~6000rpm付近でエンジン回転がもたつく症状が出てしまいました。

当初は排気デバイスを可変させる【ソレノイド】の不具合では(?)と考えていましたが、
帰宅後、ソレノイドを予備部品に交換したり、(中古ですが…。)
可変回転数を変更させる【チェンジマンRPM】の数値を変更したりしましたが、
症状は一向に改善されません。ジレラクロノ、チェンジマンRPM再設定。

「どこが悪いんだろう?」

一番最悪なのはクロノの弱点【排気口コントロールユニット故障】ですが、
取り合えず簡単でお金の掛からないな箇所、【プラグ】から確認して行きます。

クロノには15年前から【NGK製イリジウムプラグ】を使っています。

「2ストエンジンにイリジウムは合わない。」と言われる方もいますが、
私はイリジウムの方が確実に性能アップすると体感しています。

ただ耐久性については、一般的なプラグより早くダメになる傾向があり、
世間で言われている「イリジウムプラグは長持ちする。」とは間逆の意見を持っています。

取り合えず、クロノに取り付けてあるイリジウムプラグのギャップ間隔を測ってみます。

新品とのプラグギャップを比べてみると、

<新品プラグのギャップ間隔> :0.65mm
<現状プラグのギャップ間隔> :0.80mm です。

ジレラクロノ&ジレラCXの整備書を確認すると、0.6~0.7mmにする事となっているので、

現状で使用していたプラグは、基準値よりも0.1~0.2mm広がっていました。
(1年半前に交換して1000kmも走っていない状況なのに、先端が溶けてしまったみたいです。)

本来であれば新品プラグに交換すべきですが、
間隔を調整するだけで、どの程度の症状改善がされるのか試してみます。

驚く事に0.7mmにしたら、元通りの6000rpmで可変する様になりました。(喜!)

一般的にプラグギャップを狭くすると、
イグニッションコイルの発生電圧が低くても、火花が飛び易くなります。
ただその場合大きな火炎にはなりづらいので、パワー的には良くないかもしれません。

逆にプラグギャップを広くすると、(と言っても1.0mmが限界かも?)
大きな火炎を発生出来るのですが、
その為には強い火花を作れる高性能なイグニッションコイルが必要となります。

今回クロノに起こった症状を考えると、
基準値からたった0.1mm広がっただけで失火症状が出るのは少し変です。


(プラグやピストン上部を見ると、いつもよりかなり黒くなっていました。)

イグニッションコイルの劣化によって、発生電圧が低くなってしまったのかもしれません。

クロノ用の中古イグニッションコイルを予備で在庫してありますが、
今後を考えると流用出来る新品部品を探した方が良さそうです。

乗る度に不具合がみつかり、修理ばかりのクロノですが、
整備が完全な状態なら、峠で驚く程の性能を出してくれます。
(遠出は出来ませんが、それが手放せない理由です。)

本当に手の掛かる、愛すべきイタリア製原付二種です。(笑)

クロノ

Posted by フクタロウ