ベスパ50S、ガソリンタンク内クエン酸洗浄。

2023年2月15日

ご無沙汰してます、フクタロウです。

2月に入ってますます寒い日が続きますが、みなさん体調はいかがでしょうか?
私は医者から制限されていた塩分を正月休みにたっぷり接種してしまい、
高くなった血圧を下げる為、日々努力反省しています。(笑)

さて今回の整備日記は「ベスパ50Sガソリンタンク内洗浄」です。

「以前やったでしょう!」と思われるかと思いますが、
しばらく乗らない内にしっかり汚れてしまったのです。

事の始まりは今年のお正月休みです。

「さ~て、ちょっくら走り始めでもすっか。」と、
ベスパのエンジンを掛け様とした時です。

「キック、キック、キック…、」と、
何度かキックした後、やっとエンジンは始動したのですが、
尋常ではない白煙と噴け上がらない回転数に異変を感じました。

「うっ、臭っ!」
さらにその白煙は、強烈な悪臭を放ちます。

「ガ、ガソリン腐ってる…!」
新年の早朝、閑静な住宅街は煙と悪臭に包まれました。(反省!)

慌ててエンジンを切り、ガソリンタンク内を確認すると、
何やら底の方が茶色く見えるではありませんか。

「そう言えばこのガソリン、いつ作ったっけ?」
自分のブログで確認すると、(こういう時ブログ書いてると便利です。…笑)
先回タンク洗浄した2021年11月21日の数日後である事を思い出します。
ベスパ50S、ガソリンタンク錆び封じ②。

「1年以上前の混合ガソリンなの!?」(笑い事ではありません。)

実は私、去年の2月に脳梗塞でしばらく療養していたのですが、
それにしても満タン5.5Lのガソリンが1年以上残っていたとは…。
(完全無欠な盆栽ライダーです。)

とりあえずシュポシュポ(正式名、醤油チュルチュル)で、
タンク内のガソリンを吸い出します。

すると茶色い物体が大量に排出されました。
車体からガソリンタンクを外し、内部を見てみます。

タンク内上部、

タンク内下部、

見事に変色しています。

これが錆なのか古くなったガソリンの残留物なのか分かりませんが、
きれいに取り除いて行きます。

(最近のガソリンには水溶性のバイオエタノールなる物質が入っており、
ガソリンを長く使わない状態で放置すると、
満タンにしておいても錆が発生するそうです。)

さて以前のタンク内錆び取りでは、
エア洗浄ガンを使って重曹を吹き付ける重曹ブラストで錆び取りをしましたが、
今回はもう少し違った方法を試してみます。

それは「クエン酸」です。

お湯に溶かしたクエン酸をタンク内に入れておくと、
錆びや汚れをきれいにさせる事が出来ると、以前どこかで聞いた事があります。

タンク内錆び取りでは「花咲かG」を使うのが絶対に正解ですが、
物欲倶楽部としてはそれでは面白くありません!
(単に軍資金が無いだけです。…涙)

300円ちょっとの「暮らしのクエン酸」を使ってみます。

まずはコックなどを取り外したタンク内を、中性洗剤で洗浄します。
これは表面の油分を取り除き、クエン酸の効果を高める為です。
(ついでに鎖を入れて、ガラガラやります。)

タンク内をきれいに水洗いした後、ガソリンコックがあった穴を塞ぎます。
(キッチン用アルミテープを使いました。)

タンクをしっかり固定させた状態からクエン酸を投入するのですが、
お湯との配分や温度はよく分からなかったので勘で行きます。(笑)

ティファールで作った熱湯(2.5L)と常温水を混ぜ、
クエン酸1袋(330g)を投入します。

しばらくすると細かい泡が出始めますが、
気にせずガソリンタンクいっぱいまで水を追加し、24時間放置します。

翌日内部の液体は茶色くなっていましたが、
これが錆やガソリン残留物の色なのか、クエン酸の色なのかは分かりません。

次はタンクキャップ側を塞ぎ、(キャップには空気穴があるのでゴム栓使います。)
逆さまにしてさらに24時間放置します。

翌日内部のクエン酸水を抜き、
水で洗浄後アルカリ溶液(マジックリン)で中和させます。

内部を見てみます。

タンク内上部、

タンク内下部です。

完璧な状態まで洗浄出来ました。

以前の重曹ブラストした時よりきれいです。

最後に再度錆びない様に表面コーティングするのですが、高価な溶剤は使いません。

ヒートガンで内部を乾燥させた後、
イソプロパノールというコーティング剤を塗ります。

専用でイソプロパール剤もありますが、
ホームセンターで安く手に入る「ガソリンタンクの水抜き剤」を使って作れます。

ガソリンタンクの水抜き剤:ガソリン:2ストオイル=10:10:1
の割合で混ぜればいいのです。

出来上がった溶剤をタンクに入れ、
ガソリンタンク内全体に溶剤が届く様にタンクを上下左右動かします。
そして内部に残った溶剤を抜いたら自然乾燥させます。

次にタンク下部にあるガソリンコックもクエン酸に漬けて洗浄します。
ただこの部品はアルミ製なので、長い時間漬けない方が良いみたいです。

私は24時間漬けたら、表面が溶けてしまいました。(でもピカピカになりました。)

さあ出来上がりです。

タンクはキャブレターを全バラ洗浄をしてから組み付けます。
(どうせ乗らないからガソリンは入れませんよ。…笑)

ベスパ

Posted by フクタロウ